宮城県議会保健福祉委員会 請願審査会のご報告

請願書共同提出団体の「脱原発 風の会」篠原様よりご報告を頂きましたので掲載させて頂きます。

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3月14日は予定通り、午前10時30分から有識者会議の久道茂座長と石井慶造委員、午後1時から東北大薬学部の吉田浩子講師、午後2時15分から保科郷雄丸森町長、午後3時30分から請願者として「子どもたちを放射能から守るみやぎネットワーク」の太田茂樹さんと私がそれぞれ意見を述べました。

この意見聴取はどれも見応え聞き応えのあるものでした。

委員長を除いた、4人の自民党委員と公明党委員の計5名の継続審査の声で、6月議会まで先送りされてしまいました。

有識者会議の久道座長は「宮城県では健康被害は出ない。健康調査の必要性はない」との有識者会議の結論から外れて、「汚染状況重点調査地域」の9市町での健康調査の必要性について言及していましたし、石井委員もガラスバッジでの線量測定の有用性について認めていました。

吉田浩子さんは丸森町筆甫・耕野の積算線量が郡山市の線量に匹敵していることや、子どもによって線量に1.9倍の開きがあることを証言していました。

総じて1日の意見聴取で健康調査の必要性は了解の域まで達していたのですが、最後の採決では継続審査とされました。

請願書の主旨で(汚染状況重点調査地域の子どもたちではなく)全ての子どもたちの健康調査を求めていること(費用がかかり過ぎる)や、東京電力や国に費用負担を求めるのではなく、公費(県費)でやるよう求めている事が問題にされました。
2月議会は閉会しましたが、21日(水)午前10時から保健福祉委員会が開かれることになっています。


<21日のご報告>

午前中は執行部(県の保健福祉部)の報告事項の質疑が時間いっぱいかかったので、請願の審査は午後1時からでした。

この議論は委員と執行部とのやりとりと、委員同士の協議で1時間半程かかりました。

今日の採決でも請願は継続審査となりましたが、事は前進しました。

委員と執行部の質疑では、ガラスバッジでの積算線量の測定は、除染との関係もあって、汚染状況重点調査地域の5市4町では、実施するニュアンスの答弁をしていました。

先日の委員会での参考人聴取で、有識者会議の久道茂座長が、汚染状況重点調査地域での健康調査について、やるのがいいのではと発言していたことを複数の委員が取り上げましたが、それについても有識者会議の委員の意見を聞きながら検討すると答弁していました。

宮城県では健康被害は出ない。健康調査の必要性はない。」という有識者会議の結論からは、事態は前進して来ている事が、執行部と委員との質疑で感じられました。

委員同士の協議では、委員会として健康調査を求める請願が出ていることを国に伝えて対策を取るよう求めるために、国の復興局と復興庁に行こうということになり、日程も4月11日と決めました。議会事務局が国と日程調整する様です。

請願の主旨の文面についても協議になり、「すべての子どもたち」では経費がかかり過ぎるのと、「公費(県費)で受けられる」では相手が違うので、責任のある国と東京電力に求めるべきだという意見が出されました。

この点については、「すべての」という文言を削ることと、「公費で」の文言を削って「必要な経費については、国と東京電力(株)が対応するよう求めること」との文言を付け足せば、採択に応じるということになった様です。

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※「子どもたちを放射能から守るみやぎネットワーク」のHPでも審査会の聞き取りと報告が詳細にUPされていますので、是非ご覧ください。
http://kodomomiyagi.blog.fc2.com/blog-entry-97.html